発達しょう害児へのアロマセラピー

JAA認定インストラクター(東京都福生市)
平 加奈子 さん


自宅サロンを開業して昨年で5年経ちました。資格を取る前は、心身共に疲れ果てお薬のお世話になった時期もありました。そんな時、香りに助けられ、前向きになれ、小さなお店を開業するまでに至りました。
自分の心と体が健康になっていくのがよくわかり、お客様にもその事を伝えたい一心で仕事に励んでおります。


【ボランティア活動】
サロンを経営しながら講師などもさせていただいている中、どうしてもボランティアをしてみたいとずっと考えておりました。
私の娘は自閉症と診断されて、今十六歳となり、病院に十二年間通っております。その病院には肢体不自由の方のデイサービス、入所施設があり、月に一度アロマボランティアをさせていただいております。スタッフの皆さんの助けもあり、三年という月日が経ちました。車いすの列をなし待っていてくださると、こちらが元気をもらい帰ってきます。
それと並行し常々考えていたことは、発達しょう害の子にもアロマを役立たせたいということでした。


【発達しょう害児へのアロマ】
探せば出会いはあるもので、名古屋の佐満花(サマンサ)先生の「ASD自閉症チャイルドセラピー講座」に参加。講義の半分は発達しょう害の理解、後の半分はアロマについてと実技でした。
発達しょう害は、見た目は普通とあまり区別がつきません。脳の機能障害とも言われているので、嗅覚から香りを即座に脳に伝達するアロマはかなり有効であると考えられます。

【発達しょう害とは?】
発達しょう害とは、自閉症、アスペルガー症候群、学習障害、AD/HDを総称して発達しょう害と言われていますが、これらは折り重なった症状で個々に違うため、近年では自閉症スペクトラムと表現されるようになってきています。
自閉症は、コミュニケーションや社会性に障害があり、変化に適応しにくい、特定の物へのこだわりなどがみられます。
アスペルガー症候群は、自閉症の特徴を持ちながらも知的な遅れを伴わず、言葉の遅れはないが、社会性の問題やこだわりが認められます。
学習障害(LD)とは、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するといった学習に必要な能力のうち、一つ以上なかなか身につかないといった特徴があります。
これらの特性がある為に周りの空気が読めなかったり、自分の置かれた状況の意味が理解できなかったり、感覚に過敏性があったりと、普通の人達とは異なる世界の中で大変な生活を送っています。
これらは心の病気ではなく、親の育て方が原因ではありません。目や耳から入ってきた情報の整理、認知が困難で、発達上の偏り、得意なこと苦手なことのギャップが大きいのです。

【香り療法】
音楽療法、ドッグセラピーなどがあるように〝香り療法〝も、発達しょう害の人達に有効であると思い、娘や他のお子さんにアロマを取り入れたことで好転がありました。

例えば入眠の悪さには、ラベンダーとオレンジを焚いて睡眠障害を緩和することができました。
夏の暑い時期、学校で冷房が使えず、うちわを持参となり、アスペルガーのお子さんはうちわに好きな香りのスプレーを吹きかけ不安を和らげました。
過敏性がある為に、病院へ連れて行くのが大変なお子さんには、日ごろから免疫力の上がる精油を使うことで、病院に行く回数を減らすこともできます。
また、子育てのしにくさに悩む親の心のケアがとても大切になります。私ができることは傾聴することと、共感し生活の中にアロマを取り入れてもらうことです。

親が子どもに寄り添い、一緒に成長し喜びを分かち合うことができれば、子どもを自立へと導くことが可能です。そして自己肯定感を持つことが生きてゆく力となります。
発達しょう害アロマは、始めたばかりで新しいことをやっていく難しさを感じます。障害の特性を理解し、アロマを組み込んで親子間のコミュニケーションアップや問題行動、困難さを和らげることを目標とし、これからは様々な形で活動していきます。

「あわてず、あせらず、あきらめない」は発達しょう害の子の育て方です。私もその言葉のようにこれからも努力していきます。

平 加奈子
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